香箱ガニ(セイコガニ)とは、ズワイガニのメスで石川県や福井県などで親しまれている冬の高級食材です。オスに比べて小ぶりで重さは150~300gほどですが、甲羅に詰まった内子(卵巣)と外子(受精卵)の濃厚な旨みが魅力です。漁期が短く流通量も少ないため、「知る人ぞ知る」希少なカニとして高い人気を誇り、地元では「雄よりも香箱」と称されるほど評価されています。
冬の北陸を代表する味覚「香箱ガニ(セイコガニ)」は、ズワイガニのメスであり、石川県や福井県など限られた地域で漁獲される希少な高級食材です。
漁期は例年11月上旬から年末までと短く、限られた期間しか出回らないため「幻のカニ」とも呼ばれています。最大の特徴は甲羅の中にたっぷり詰まった濃厚な「内子(卵巣)」と、プチプチとした食感が楽しめる「外子(受精卵)」の旨み。オスのズワイガニと比べるとサイズは小ぶりですが、味の濃さや食べ応えはむしろそれ以上と評価され、贈答用、ふるさと納税の返礼品としても高い人気を誇ります。
香箱ガニ(セイコガニ)の魅力や呼び名の違い、旬の時期、食べ方や保存方法まで、徹底的にわかりやすく解説します。
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香箱ガニ(セイコガニ)はどんなカニ?
ずわいガニのメスとしての特徴
濃厚な味わいと独特の食感が魅力です。内子はホロホロとほどけるような舌触りで、凝縮されたカニの旨みが口いっぱいに広がります。外子はプチプチとした心地よい食感で、噛むほどにほんのりとした塩味と海の香りが感じられます。脚の身は少ないものの、濃厚なカニ味噌と合わせて味わえば、上品で奥深い味に仕上がります。香箱ガニならではの内子と外子のハーモニーは、他のカニにはない冬のごちそうです。
旬はいつ?時期と漁期
香箱ガニの旬は毎年11月上旬から12月末までの約2か月間だけと、非常に短いです。北陸地方ではこの限られた期間だけ漁が解禁されるため、その希少さから「冬の味覚の女王」と呼ばれることもあります。
なぜ解禁期間は年にたった2か月?
香箱ガニの漁期が短いのは各県が厳格に管理しているからです。カニは冬に産卵期を迎えたまま長期間卵を育てるため、乱獲すれば翌年以降の資源が急減してしまいます。そのため各県は漁業調整規則に基づき、解禁期間を11月上旬から12月末までのおよそ2か月間に限定。さらに網の大きさや操業区域、抱卵個体の扱いなど細かいルールを設けています。福井県では2013年から「56日間」と明確に日数で定めるほど徹底しています。これらの規制は、次世代の資源を確実に残すために必要な措置であり、結果として香箱ガニは冬の限られた期間だけ楽しめる特別な味覚となっています。
旬の香箱ガニの魅力
旬の時期に獲れた香箱ガニは、内子と外子がしっかり詰まっており、味わいの濃厚さが格別です。身は小ぶりながらも甘みが強く、カニ味噌はオスよりも濃厚でコクがあり、カニの身や内子、外子と混ぜて食べると絶品です。とくに卵のコクとのバランスが絶妙で、冬の食卓に贅沢な彩りを添えてくれます。まさに旬だからこそ味わえる、季節限定の逸品です。
香箱ガニの読み方と名前の由来
香箱ガニ(こうばこがに)は、石川県で親しまれている、ズワイガニのメスの呼び名です。
「香箱」とは「こうばこ」と読みます。この名前は、香木や香道具などを納める小さな箱「香箱(こうばこ)」に由来しており、丸みを帯びたカニの甲羅の形がその香箱に似ていることから名付けられました。その上品な佇まいと味わいの深さから、北陸の人々に古くから親しまれてきました。
他の地域での呼び方
香箱ガニは地域によって異なる名前で呼ばれています。福井県では「セイコガニ」、京都や兵庫では「コッペガニ」「親ガニ」などの呼び名があり、いずれもズワイガニのメスを指します。それぞれの土地で呼び方が違うのは、その地域での文化や漁業の歴史を反映しているとも言えるでしょう。
香箱ガニの美味しい食べ方
旨みの詰まった内子とプチプチ食感の外子、そして濃厚な味噌が特徴で、シンプルな調理でその魅力を堪能できます。旬の時期には素材の味を生かした食べ方が喜ばれます。
代表的な食べ方
茹でた香箱ガニをそのまま食べるのが王道です。絶妙な塩加減で素材のそのままの魅力を最大限に引き出す味わいは一度味わってしまうと癖になる味。そのほか酢の物にしたり、味噌汁の具にすることで旨味が一層引き立ちます。煮込むことで出汁が濃厚になり、冬の食卓にぴったりなごちそうになります。甲羅は最後に少しあぶって甲羅酒として味わうのもおすすめです。
食べられる部位と身の取り出し方
まず甲羅を外し、内子・外子・味噌を丁寧に取り分けるのが基本です。脚の部分は関節ごとに切り分けて、身を取り出します。身が小ぶりなため、スプーンや爪楊枝などを使うと食べやすく、無駄なく楽しめます。
内子と外子の違いと味わい
香箱ガニの最大の魅力ともいえるのが「内子」と「外子」です。見た目も食感も異なるこの2つの卵は、他のカニにはない豊かな風味を持ち、香箱ガニならではの美味しさを生み出します。
内子とは?濃厚な旨みの宝庫
内子は甲羅の中に詰まった成熟前の卵巣で、鮮やかなオレンジ色をしています。ねっとりとした舌ざわりと濃厚なコクが特徴で、少量でも満足度の高い味わいです。日本酒との相性も抜群で、酒肴としても人気があります。
外子とは?プチプチとした独特の食感
外子はお腹側にびっしりとついた成熟した卵で、火を通すと茶褐色になります。プチプチとした食感が楽しく、内子とはまた違った風味が楽しめます。酢の物や和え物にすると、その美味しさが一層引き立ちます。
香箱ガニのギフトとしての魅力
最大の魅力は、その希少性と上品な味わいです。短い漁期しかなく、出回る量も限られています。そのため、食通や目上の方への特別な贈答品として重宝されてきました。香箱ガニは個人的な贈り物だけでなく、企業間の贈答品としても利用されます。特に、季節感と特別感を演出できるため、相手に強い印象を残すことができます。
冬の短い期間だけ味わえる贅沢な体験こそ、香箱ガニの大きな魅力です。希少性と高級感が合わさり、受け取った人にとって「特別な冬の記憶」となるでしょう。
「姿茹で」ご購入者様に |
香箱ガニのむき方 ※ページ下部に動画あり

①冷蔵便で到着。塩茹でされていますので、早速からむきをしていきます。

②腹側に付いている外子の部分を、パキッと取り外します。

③脚を手で内側に折り取っていきます。勢いが大切です。

④カニの甲羅を手で開けます。柔らかい背側から割って取るのがおすすめです。

⑤取り外したお腹を縦半分に手で割ります。※付いた内子が取れやすくなります。

⑥内子(オレンジ色の部分)とカニみそを丁寧に取り出し、甲羅に盛り付けます。

⑦外子(プチプチの部分)は白いスジが付いているので、取り除いてバラしておきましょう。

⑧かに身の胴の部分は、2つに分けて身を取り出します。側面から切り込みを入れて割る方法がおすすめです。

⑨脚側から真ん中へ向けて箸を入れると、身がスッと取れます。

⑩かに脚は、太い箇所(右)をむいていきます。細い箇所(左)はむくのが難しいため、かに汁にして楽しみましょう。

⑪かに脚は、太い部分でまずカットし、カットした部分から2箇所に切り込みを入れて殻を外します。

⑫甲羅に丁寧に盛り付けていきます。

⑬完成です。能登の日本酒と一緒にいただきます。

⑭細い脚はかに汁で。昆布5センチ角、味噌、ネギを入れ沸騰したら弱火5分で出来上がり。

