「中取り」(なかどり)は、日本酒の製造工程である上槽(もろみを絞る工程)で得られる酒の部位を指す、酒造業界の慣習的な用語です。法律や公的な基準で厳密に定義されているわけではありませんが、蔵元ごとの独自判断の中でも広く共通して理解されています。 具体的には、上槽で得られる酒は搾り出すタイミングによって大きく3つに区分されます。搾り始めに自然に出てくる「あらばしり(荒走り)」は微かに濁りがあり、フレッシュで荒々しい味わいが特徴です。最後に強い圧力をかけて絞る「責め(せめ)」は、濃厚で雑味のある部分です。その中間に位置するのが「中取り」で、圧力を加えて絞り出される最も安定した部分です。 中取りは透明感があり味と香りのバランスが優れた、酒造りの技術力を最もよく示す部分です。そのため大吟醸や高級酒の多くはこの中取り部分だけを瓶詰めし、香味の完成度を楽しめる特別な酒として提供されています。

限定品 | 中取り・生酛・うすにごり 他
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中取り
「中取り」(なかどり)とは、日本酒の製造工程で生じるもろみ(発酵中の液体)を絞る際の特定の部分を指します。日本酒はもろみを絞ることで液体(日本酒)と固形物(酒粕)に分ける工程、通称「上槽(じょうそう)」を経て完成しますが、この上槽のタイミングによって出てくる酒の風味や品質は異なります。その中でも「中取り」は、もろみの中心部分を抽出した最も品質の高い酒であり、雑味が少なく香りと旨味が際立つのが特徴です。特に大吟醸などの高級酒では、この中取り部分だけを選んで瓶詰めされることが多く品評会に出品される酒の多くもこの部分から作られています。中取りは蔵元の技術とこだわりが反映された、日本酒の魅力を最大限に楽しめる特別な部分です。
生酛
「生酛(きもと)」とは、日本酒造りにおける最も古い伝統的な酒母製法です。乳酸菌を自然に取り込み、深みのある味わいと酸味を生み出します。仕込みには手間と時間がかかり、杜氏や蔵人の経験と勘が不可欠。その分、複雑で奥深い旨味と、力強い酸味を持つ日本酒が生まれます。
うすにごり
「薄濁り(うすにごり)」とは、わずかにオリを含み、ほのかなクリーミーさが特徴で、口当たりも柔らかく、繊細な甘みや酸味が感じられます。わずかに発泡感があり、飲みやすい日本酒として人気です。
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中取り(なかどり)の定義
中取りの魅力
中取りの特徴は、まず香味のバランスにあります。雑味が少なく、米本来の旨味や甘味、酸味、華やかな香りが最も調和しており、完成度の高い味わいが楽しめます。これは、蔵元が目指す理想の酒質がこの部分に集約されているためです。 中取りは、上槽のタイミングで自然に抽出されるため、酒質が最も安定しています。フレッシュで若々しい荒々しさを持つあらばしりや、強い圧力で絞ることで濃厚さや雑味が出る責めとは異なり、落ち着いた滑らかな口当たりが特徴です。 さらに、澱が落ち着くことでクリアで透明な酒質となり、見た目にも美しく仕上がります。また、もろみの持つポテンシャルを最も素直に表現できるため、飲む人は米や水、麹、酵母、杜氏の技術までをストレートに感じることができます。中取りはまさに、日本酒の魅力を最も純粋に味わえる部分です。
生酛(きもと)の定義
「生酛(きもと)」は、日本酒最古の伝統的な酒母製法。自然の乳酸菌を活かし、手間と時間をかけて仕込むことで、複雑で奥深い旨味と力強い酸味を持つ日本酒を生み出します。 生酛造りの起源は平安時代にまでさかのぼるといわれます。江戸時代には広く普及し、日本酒造りの基本形として全国の酒蔵で行われてきました。 しかし、明治時代末期に乳酸を添加する「速醸酛」が開発されると、効率性から徐々に生酛造りは減少し、現代ではごく一部の蔵元のみが続ける希少な製法となりました。 手間はかかるものの、その味わいの深さや伝統技術の継承という観点から、再び注目が集まっています。
生酛の魅力
生酛仕込みの日本酒は、冷酒でも燗酒でも楽しめるのが魅力です。冷酒では酸味が際立ち、すっきりとした飲み口に。一方、燗にすると旨味が広がり、よりまろやかでふくよかな味わいになります。 また、生酛は時間をかけて熟成させることで、さらに旨味が増し、複雑な味わいに変化します。新酒と熟成酒を飲み比べることで、生酛ならではの熟成の妙味を楽しむことができます。生酛は酸味と旨味がしっかりしているため、味わいの濃い料理やチーズなどの発酵食品と相性抜群です。
うすにごりの定義
「(うすにごり)」とは、日本酒の醪(もろみ)を搾る際に、ごく少量の米由来の成分や酵母を残して瓶詰めした酒を指します。やさしくほんのりと濁っている正体は、米の成分や酵母で、舌触りはなめらか。 濃すぎず軽すぎず、甘み旨味のバランスがよいので、初めてのにごり酒や、飲みやすい日本酒を楽しみたい方におすすめです。
うすにごり生酒の魅力
うすにごり生酒は、にごりのコクと生酒のフレッシュ感が両立した、日本酒ファンにも初心者にもおすすめの一本。 口に含むと柔らかな甘みとふんわりした酸味が広がり、まろやかで飲み飽きしない味わいが特徴です。生酒ならではのフレッシュで軽快な余韻に、少し氷を入れたロックやソーダ割りでシュワッと爽やかに楽しむのもおすすめ。飲むたびに新しい発見がある、味わい深い一本です。